テトラ・オーロ　白黒黄金

テトラ・オーロ
Hyphessobrycon elachys

魚類は，色を識別する能力に優れているといいます。
魚種によってその能力や識別できる色に違いはあると思うけれど，一般的には非常にたくさんの種類の色を見分けることができるようです。

魚が色をもつメカニズムにも，色素胞によるものと，鱗の構造によるものがあって複雑です。

どんなに「地味」と言われる魚でも，よく見ると様々な色を持っています。
スーパーに並んでいるアジやイワシみたいな魚でも，銀色だけではなくて，黄や青，光の当たり方によってはピンクや緑が見える。「色」は魚にとって非常に大切な情報のようです（それらの色がどう役立っているのかわからないけれど）。

テトラ・オーロは，お店で売られているときはただ銀・白・黒の３色で構成された地味な小魚に見えることが多いです。
けれど，水槽になじんでくると，小さなからだに様々な色を纏うようになります。目の縁は青く輝き，銀色だった体表には，深い青や黄，ピンク，緑などの光が見えるようになってくる。
水草を繁茂させた水槽の中で群泳させると，それはもう本当にきれいです。
テトラ・オーロの「オーロ」は「黄金」を意味します。自然の中で生きているテトラ・オーロは，水槽の中で見るよりもはるかに綺麗な黄金色をしているのかもしれません。